「トッツィー」は、1982年に公開されたロマンティック・コメディー映画です。
俳優としての仕事に恵まれない中年男性が、女装をし、女優と偽って昼ドラに出演し人気者になっていき、周囲の人々も彼に振り回されていきます。
監督は「愛と哀しみの果て」、「ザ・ファーム 法律事務所」のシドニー・ポラックで、彼は主人公のエージェント役で俳優としても出演しています。
主演は「クレイマー・クレイマー」、「レインマン」のダスティン・ホフマン。
共演は本作品でアカデミー助演女優賞を受賞したジェシカ・ラング、「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイ,「ビートルジュース」のジーナ・デイヴィスです。
映画「トッツィー」あらすじ
ニューヨークに住む舞台俳優のマイケル・ドーシー(ダスティン・ホフマン)は実力はあるのに、完璧主義で融通が気かない所があり、皆から敬遠され、何カ月も役者の仕事にあり付けないでいました。
レストランでの仕事と演劇クラスを教えることで生計を立て、脚本家であり、またマイケルと同じレストランで働くジェフ(ビル・マーレイ)と一緒にアパートを借りて住んでいます。
ある日、演劇クラスの生徒で長年の友人サンディが、病院を舞台にした昼ドラのオーデションを受けに行くと聞き、付き添うことに。
そこで偶然、ブロードウェイで上演される劇でマイケルが演じることになっていた役が、いつの間にか他の人に取られていた事を知ります。
急いで自身のエージェント、ジョージ(シドニー・ポラック)の所へ向かい、どういうことか問い詰めました。
するとジョージからは、扱いにくい俳優とのレッテルを貼られたマイケルとは誰も一緒に仕事をしたがらない、という答えが返ってきます。
マイケルはジェフの脚本で、自身が主演とプロデュースをする舞台を計画しており、どうしてもその経費の8千ドルが必要でした。
その経費を工面するため、マイケルはサンディが受けたオーデションに、ドロシー・マイケルズと自分の名前をもじり、女装をして行ってしまいます。
オーディションでは、番組ディレクターのロンとひと悶着ありましたが、プロデューサーのリタから気に入られ合格。
しかし、ドロシーが本当は男だとは誰も知りません。
男性の自分がオーディションに受かってしまった事で、サンディに対して罪悪感があるマイケルは、ジェフと相談し、サンディには8千ドルの遺産が入ったと嘘を言い、彼らの舞台にも出演させる事にしました。
サンディにその事を伝えに行ったマイケルは、サンディがシャワーを浴びている間に、彼女のドレスを試着してみたくなります。
マイケルが自分の服を脱いだ時に、サンディがシャワーから出てきてしまい、気まずい雰囲気と成り行きで、サンディと寝てしまった彼は彼女と付き合う事になってしまいました。
マイケルの、女優ドロシーとしての昼ドラの撮影がスタートします。
そこで共演者のジュリー(ジェシカ・ラング)に魅かれますが、ジュリーは番組のディレクターのロンと付き合っていることがわかります。
しかし撮影が進んでいくうちに、マイケルは、ロンのジュリーに対する女性を蔑むような言動や、ロンが他の女性とキスしているのを目撃します。
撮影後のある日、ジュリーから、一緒に台本の読み合わせをしようと誘われたマイケルはドロシーの格好で彼女の家を訪れます。
その後も、ジュリーの実家の農場に週末一緒に遊びに行き、ジュリーと彼女の父親のレスと楽しい時間を過ごしました。
ドロシーとジュリーはだんだん親しくなり、マイケルはジュリーを好きになっていきます。
その一方で、ジュリーの母親が他界してからはずっと独り身だった父親のレスが、ドロシーに惚れてしまいます。
昼ドラの方では、ドロシーがたびたび台本無視のアドリブで、強く逞しい女性を演じることで、女性共演者はもちろん、女性視聴者の共感も得て、雑誌の表紙も飾るほど人気者になりました。
予告編はこちら。
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「トッツィー」の口コミは?
トッツィー
男の女装映画といえば『お熱いのがお好き』が有名だが、これはそれと並ぶ傑作。女装というギミックで米国の過酷なショービズ界が風刺されるアイデアが抜群で、またあくまでリアルなドラマとして描かれながら自然に笑いが生まれてくる点もいい。D・ホフマンの久しぶりの喜劇的演技が見事 pic.twitter.com/nEcdT88caS— コルレ尾根 (@Tori_Corleone) September 29, 2021
ダスティンホフマンの名演技が光る、コメディー映画です。
「トッツィー」ラストまでのネタバレは?
ドロシーに感化されたジュリーは、今までどんな扱いを受けてもだまって付き合っていたロンと別れることにしました。
それをドロシーに伝えるジュリー。
親身になって話を聞いていたドロシーでしたが、思わずジュリーにキスしそうになってしまいました。
この一件で少し気まずくなり、ジュリーから距離を置かれます。
逆にドロシーはジュリーの父親からプロポーズをされてしまいます。
このプロポーズに驚き、慌ててアパートに帰ってくれば、ドロシーに好意を持っていた共演者のジョンに押しかけられる始末。
その後、今度はサンディがマイケルのアパートに。
何時もジュリーとの事を優先しているうちに、サンディとのデートの約束を忘れ、電話もかけてこないマイケルにサンディの怒りが爆発してしまったのです。
そこでマイケルは仕方なく、他に好きな人がいると伝えます。
怒りながら去っていくサンディ。
スタジオではリタから来シーズンの昼ドラの再契約の話をされるマイケル。
8千ドルの資金を調達する間だけ、ドロシーとして女装をするという軽い考えでいたマイケルは、この契約延長に喜べません。
すべてが思わぬ展開になってしまい焦るマイケル。
そして、とうとうドラマがライブで行われる回で、マイケルは自分が男性だということをカメラの前で暴露してしまいます。
共演者もテレビを観ていたレスもサンディも、皆が驚くなか、ジュリーはマイケルに歩み寄ると彼の腹にパンチ。
後日、マイケルはジュリーの父、レスに会いに行き、すべてを詫び、自分はジュリーを愛していると伝えます。
ジュリーが昼ドラの撮影スタジオから出てくるのを、待つマイケル。
ジュリーは初めはマイケルを避けようとしましたが、マイケルが真剣に彼女のことを思っていることを伝えると、取りあえず二人は仲直りをすることになりました。
この映画が制作された80年代の女性の地位や、男性の女性に対しての見方なども随所に描かれていて、コメディーでありながらも、何気に問題提起もされているように感じられます。
女装をしたマイケルが、女性としての生きずらさ、女性はこうあるべきといった周りの持つイメージが付きまとい戸惑うシーンは、面白くもあり考えさせられたりもします。
女性を演じるダスティン・ホフマンも必見ですが、それだけではないものが本作品にはあります。
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主題歌のStephen BishopのIt Might Be Youも話題になりましたね。
1980年代の映画はこちらでも紹介をしているので併せてご覧ください。
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