1988年に公開された「3人のゴースト」は、小説「クリスマス・キャロル」を現代版にアレンジした作品です。
原作では、ケチで拝金主義、優しさのかけらもない町の嫌われ者のスクルージが主人公ですが、本作品では、その主人公を傲慢で欲張りな大手テレビ局の社長に変えました。
そして、そのテレビ局でクリスマス特番ライブ「クリスマス・キャロル」をやるという設定のもと、彼自身がこの話のスクルージのような体験をしてしまうという映画です。
監督は「オーメン」や 「グーニーズ」、「リーサル・ウェポン」シリーズのリチャード・ドナー。
主人公のテレビ局社長に「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイ、元恋人役に「レイダース/失われたアーク<聖櫃>」のカレン・アレン、現在のゴースト役ではキャロル・ケインなどが出演しています。
「3人のゴースト」あらすじは?
アメリカの大手テレビ局IBCの社長のフランク・クロス(ビル・マーレイ)は、史上最年少で社長の座に上りつめたやり手。
しかし、傲慢で人を思いやる気持ちが欠けているフランクは社員からは恐れられている存在です。
彼のテレビ局ではクリスマスにライブで「クリスマス・キャロル」を放送する企画が進んでいました。
しかし、フランクンはクリスマス・スピリッツは皆無。
社員が制作した「クリスマス・キャロル」のテレビCMは気に入らず、自分の作った過激なCMの方を押し、それにちょっとだけ反対意見を述べた社員のエリオットは即刻首に。
アシスタントのグレイスはしょっちゅうフランクに予定外の仕事を言いつけられ、ゆっくり家族と過ごす時間も持てません。
たった一人の肉親の弟は、毎年クリスマスのホームパーティーにフランクを招待するも行こうともしないフランク。
クリスマス・イブの夜、フランクのオフィスに、7年前、ゴルフ中に心臓発作で亡くなった前社長のルーが、ボロボロに朽ち果てたゴーストの姿でフランクの前に現れます。
彼はフランクに自分の二の舞を踏むなと忠告し、3人のゴーストがフランクのもとに現れると言いました。
オフィスで目が覚めたフランクは、ルーの仕業で昔の恋人クレア(カレン・アレン)に電話をかけてしまいます。
ホームレスのシェルターで働いているクレアはフランクに会いにスタジオを訪れ、2人は久しぶりに再会しました。
しかし、すっかり性格が変わってしまったフランクの態度はクレアに良い印象は与えず、気まずい雰囲気で別れます。
その後、フランクは一人目のゴーストに遭遇。
通りで拾ったタクシーの運転手が1人目の過去のゴーストでした。
子供の頃のフランク。
クレアと出会って恋に落ちた頃のフランク。
クレアよりも自分の仕事を取ってしまい、彼女と別れるフランク。
彼は一人目のゴーストと一緒に自分の過去と向き合いました。
フランクはクレアの働いているシェルターを訪ねますが、そこでホームレスの男性のハーマンやそこで働く人たち、そしてクレアをも侮辱するような態度をとってしまい、またまた険悪に。
次にフランクのもとを訪れた二人目のゴースト(キャロル・ケイン)は、羽のはえた妖精のような現在のゴーストです。
彼女がフランクに見せたものは、アシスタントのグレースと弟のジェイムスの家でした。
グレースは大家族を養っていて、その中には父親の死を目撃して以来、口がきけなくなってしまった幼い息子のカルヴィンがいました。
ジェイムスは友人達と家でクリスマスのパーティー中。
自分が兄から軽くあしらわれているにも関わらず、妻や友人達から兄をかばい、兄の味方に徹しているジェイムス。
フランクが知らなかったグレースとジェイムスの姿を目の当たりにしました。
最後は歩道の下の地下道に放り込まれ、そこには凍死したハーマンが。
ドアを見つけ体当たりで開けると、そこはスタジオの「クリスマス・キャロル」のセットでした。
「3人のゴースト」の予告編はこちら。
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「3人のゴースト」ラストネタバレ感想は?
フランクがオフィスへ行くと、酔っぱらったエリオットがライフル銃を持って現れます。
フランクに首にされた恨みから、復讐に来たのです。
エレベーターに逃げ込むフランクは、そこで3人目の未来のゴーストに会います。
未来のゴーストからはグレイスの息子が精神病に隔離されている様子、クレアがフランクと同じような傲慢な女性になり果てた様子、フランクの火葬に立ち会う弟と彼の妻の様子を見せられたフランク。
フランクは3人のゴースト達のお陰で自分自身を見つめ直し、深く反省しました。
エリオットにはまたテレビ局に戻ってもらい、今まで以上のお給料を払うと約束しましす。
それからフランクはライブ中継ちゅうのテレビカメラの前に現れ、これまでのことを謝り、家族や恋人、他人を思いやる気持ちの大切さ、そしてクリスマスの奇跡について語りました。
するとスタジオにいたグレースの息子のカルヴィンがフランクのもとに歩みよると、「すべての人に神の恵みを」と喋ったのです。
フランクが語ったクリスマスの奇跡が起こったのです。
クレアもスタジオに駆けつけフランクと抱き合います。
最後は全員で「恋をあなたに」(Put a Little Love in Your Heart)を歌いエンディング。
このビル・マーレイの「3人のゴースト」は話の舞台を現代に移しているため、むしろ私達にも親近感の沸く設定になっていて、いろいろな教訓が得られます。
口コミは?
3人のゴースト
ビルマーレイはゴーストバスターズでしか観たことなかったけどいい演技するなぁ。
自己中な主人公が3人のゴーストと出会って改心していく。
自分もちょっと考えさせられる部分があった。
笑えて最後にはほっこり泣けるいいクリスマス映画でした😊 pic.twitter.com/yeUlpN1Ew7— みけ (@mike_A_hole) December 25, 2020
クリスマスの夜にぴったりの映画です。「クリスマスキャロル」を現代に置き換えたファンタジー映画です。
「3人のゴースト」はクリスマス映画?原作も紹介!
1843年に出版されたチャールズ・ディケンズの有名な小説「 クリスマス・キャロル 」はこれまでに何度も映画、舞台、アニメなどで扱われており、クリスマスには欠かすことのできない物語のひとつになっています。
原作でもスクルージがイブの夜に、3人のクリスマスの霊たちから、過去、現在、未来を見せられ、自分を顧みて、心優しい老人へと変わっていきます。
基本的には「3人のゴースト」も同じ話の流れになっているので、やはりれっきとしたクリスマス映画に仕上がっているのではないでしょうか。
本作品にはビル・マーレイの実の兄弟3人も出演しています。
3人はマーレイの弟役、その弟の家のクリスマスパーティーの客、そしてマーレイの子供の時のシーンで父親役を演じています。
こうして、マーレイの本物の家族も一緒に出演しているあたり、大切な人達と共に過ごすクリスマスを意識した演出が感じられます。
「3人のゴースト」はどちらかと言えば、子供よりも大人が観て楽しめるクリスマス映画でしょう。
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1980年代映画はこちらでも紹介をしているので併せてご覧ください。
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