3月6日公開予定の映画「Fukushima 50」をご紹介。東日本大震災から9年。ついに原発で何が起こっていたのかその詳細が映画で語られる作品の登場です。当時の民主党政権を批判する映画なのか?実在した「Fukushima 50」の人々はどのように海外で報道されていたのか?に焦点を当てつつ映画のご紹介です!
期待度は
★★★★…日本人として観ておくべきなのかもしれません。
どんな映画なの?
2011年3月11日に発生した東日本大震災の時に福島第一原子力発電所所で事故後も原発に残った50人を欧米など国外のメディアが与えた呼称が「Fukushima 50」なんです。
ベースとなった話は日本のジャーナリスト門田隆将の著書「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」とい本で、映画公開前とあって現在、文庫本でベストセラーになっているのでより深く「Fukushima 50」を知りたい方は読んでみるのも良いかもしれませんね。電子書籍でも購入可能です。
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映画の方に話を戻しますと監督は若松節朗で渡辺謙主演「沈まぬ太陽」(2009年)や西島秀俊主演の「空母いぶき」(2019年)でよく知られている監督です。主演は伊崎利夫役に佐藤浩市、吉田昌郎役に渡辺謙という日本を代表する俳優二人が連ねています。
脇を固める俳優陣も豪華で、吉岡秀隆、安田成美、緒形直人、火野正平、平田満、萩原聖人、吉田里帆、斎藤工、富田靖子、佐野史郎など、まだまだ有名な俳優さんが…キャスト費だけでいくらかかってるの?という感じで「シン・ゴジラ」(2016年)を思い出すような豪華な顔ぶれです。それだけでも観たくなっちゃいますよね。
映画の公式ホームページ、予告編、概要は下記です。
タイトル | Fukushima 50 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020年 |
上映時間 | 122分 |
監督 | 若松節朗 |
予告編ですが、実は海外向けの予告編も作られていて、日本向けと比べるとだいぶ予告編から受ける印象が違うんです。良い悪いは別として、日本向けの予告編は人間ドラマに焦点を当てた予告編で、海外版はディズアスター系のパニック物といった予告編の作りになっています。個人的には海外向けの予告編の作りはちょっとエンタメ感が強く日本人としてはあまり受け入れがたい予告編の作りでした。
どんなストーリーなの?
2011年3月11日午後2時46分。マグニチュード9.0、最大震度7という大地震がおこり、太平洋沿岸に押し寄せた津波によって、福島第一原子力発電所は津波にのみ込まれ全電源が喪失。このままでは原子炉の冷却装置が動かずに炉心溶融(メルトダウン)によって甚大な被害が起きてしまう…それを防ぐために伊崎利夫(佐藤浩市)をはじめとする現場作業員や所長である吉田昌郎(渡辺謙)ら50名は事故後も福島第一原子力発電所に残り奔走するのだが…いままで多くの人が知らなかった事実が明らかになる。
Fukushima 50は政権批判の映画なのか?また、知られざる海外からの反応とは?
2020年3月現在、日本はコロナウイルスの拡大に伴って国民の安倍政権に対する対応に反発する声が多く上がっており、twitterのトレンドにまで「安倍やめろ」というワードが上がってきてしまうほど緊張感
がある状態が続いております。奇しくも9年前に東日本大震災が起きた時、同じように国民は民主党政権に対して反発の声を上げる状態が続いておりました。「Fukushima 50」では当時の民主党政権、菅直人元首相に対して批判的なシーンが多くみられるようです。映画では「内閣総理大臣」という名前で佐野史郎さんが演じているのですが、とにかく現場を邪魔する意見ばかりいうイメージを観客に植え付けているようです。(実際はどうだったかの真意はわかりません)
こういう映画は政治的に利用される可能性が高く判断や批評が難しい作品だと思います。このタイミングでの公開は自民党にとってはうれしいでしょうね。コロナウイルスの影響で政府支持率が下がっていて総理大臣の国民の反発は大きいだけに、当時民主党政権下ではこんなにもひどかったんだぞとプロパガンダ的に宣伝してしまう恐れがあります。
僕たちは冷静に映画を観て判断するべきですよね。「Fukushima 50」を試写会で 菅直人元総理が鑑賞して以下のようなツイートをしておりました。
#Fukushima50 を試写会で見た後、総理役を演じた #佐野史郎 さんのインタビュー記事が目に留まりました。総理、つまり私が現場に行ったことについて「自分たちがもしあの立場ならどうしたか。現場を放っておけない気持ちも少し理解できます」と述べておられます。https://t.co/wErvxAG4S3
— 菅直人(Naoto Kan) (@NaotoKan) February 29, 2020
菅直人元総理大臣は2016年の「太陽の蓋」と見比べて欲しいとも述べており、この「太陽の蓋」という映画は公開当時、民主党のプロパガンダ映画との批判も受けていた問題作で菅直人首相を三田村邦彦が演じており、「Fukushima 50」は対照的な総理大臣の印象を与えます。 観ていない人はこの機会に両方観てみるのも良いかもしれませんね。
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また、当時国外メディアが「Fukushima 50」をどのように報道していたのか。2011年3月17日のJ-CASTニュースでは以下のように伝えられています。
放射線と炎に勇気を持って立ち向かうわずかな数の技術者が、福島第一原発に残っている。
おそらく、彼らは核の惨劇が広がるのを防ぐ最後の砦だ
無名の作業員50人が、燃料棒の一部が融解して放射線物質を放出している危険極まりない原子炉に海水を注入して、数百万の日本人が被爆する危機を防ごうとしている。
2011年3月15日 ニューヨークタイムズ電子版
米3大ネットワークの一つABCの2011年3月16日の記事の見出しは「フクシマ・フィフティーズ 危機迫る原発にとどまる50人のヒーロー」という最大の賛辞を送っていました。
当時の僕たちは正直、そこまで「Fukushima 50」の事を知らなかった。そんなに頑張っている人がいるなんて知らなかった。みんな自分達を守る事で精一杯で人の事を考えられる余裕はありませんでした。
感想やネタバレ、口コミやキャンペーンは?
https://twitter.com/KADOKAWA_denshi/status/1235037262062092289
キャンペーンはまず、角川文庫の電子書籍がフォロー&RTのキャンペーンをしていますよ。佐藤浩市さんと渡辺謙さんのサイン入りプレスシートが当たるという事!これは参加したいですね。
吉岡里帆さんのサイン入りチェキが当たるキャンペーンもやっていました。AbemaTIMESですね。
3月6日公開の映画『Fukushima 50』
— ABEMA TIMES (@ABEMATIMES) March 1, 2020
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▼応募方法
①@AbemaTVをフォロー
②@AbemaTIMESをフォロー
③この投稿をRT
締切:3月8日(日)
↓インタビューはこちらhttps://t.co/5PvneTMksl#Fukushima50 #フクシマ50 pic.twitter.com/5aXSZTvwuJ
角川文庫では小説版の「Fukushima 50」の試し読みができるキャンペーンを開催していますね。小説で楽しむのも良いかもしれません。
https://twitter.com/Kadobunofficial/status/1233953858147246081
小説版の購入は下記から。電子書籍版もあります。
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日本映画専門チャンネルでは「Fukushima 50」公開を記念して「現場に生きる男たち」を描いた作品を特集放送するようです。なんと「Fukushima 50」のメイキングも放送するようなのでチェックしたいですね。日本映画専門チャンネルはスカパーに初月無料加入する事で観る事ができるので、下記のバナーから初月無料会員登録をおすすめします!※解約には最低2か月の利用が必要なので2か月で日本映画専門チャンネルだけを視聴したとして約1000円程度の費用になりますのでご注意くださいね。
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「Fukushima 50」の感想やネタバレをいくつかピックアップしてみました。
「現場で起こっている事がリアルに伝わってきた。一人でも多くの人に観て欲しい。被爆した社員たちのその後、現在も残る課題などをラストに伝えて欲しかった。」
「最初から迫力がすごくて驚いた。福島原発について全然知らなかったから勉強になった。」
「ドキュメンタリー風なのは良いけど、ちょくちょく挟んでくる感動シーンは逆に冷めてしまった。」
「コロナ緊急事態の中での公開はなんとも皮肉。その最前線も同じ状態なのか?はたしてこの映画がどっちの追い風になるとかすら言ってしまうのは不謹慎かな?」
「命がけで戦った(Fukushima 50)がいたからこそ、自分達は東京に住めているのだと多くの人に知ってほしい」
といった感想が多かったですね。上記には挙げておりませんが、やはり映画の中の総理大臣が何かと現場の邪魔をしてくるという図式を感想で述べていた方が多い印象でした。
まさに「踊る大捜査線」シリーズで青島刑事(織田裕二)が言った「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!」という名セリフがこの図式をよく表していますね。
2011年の東日本大震災から9年。津波による被害の後、原子力発電所の廃炉はまだ全然復興は進んでいないと聞きます。
この「Fukushima 50」という映画を観て日本国民としてどう思うのか、自分がどうして行く事が日本のためになるのかを考えるいいきっかけになるかもしれませんね。
洋画が好きな方もたまには邦画を観てみるのもいい機会じゃないでしょうか?
サントラも東京フィルハーモニー交響楽団が演奏していて重厚なサウンドを楽しめますよ!
https://twitter.com/UNIVERSAL_CLS/status/1235080988717244416
映画『Fukushima 50』オリジナル・サウンドトラック[CD] / サントラ (音楽: 岩代太郎) 価格:2,750円 |
最後に、劇場でご覧になる方は、新型コロナウイルスの影響で映画館の営業時間等にも変更があったりするようなので良く調べてから映画館に行きましょう!
※追記 今なら「Fukushima 50」が動画配信サービスで観る事ができますよ!
配信されているのは「Amazonプライムビデオ」や「U-NEXT」!
最後まで読んでいただきありがとうございました、 うろたん (@urotan51131875) でした。
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