選挙につきもののイロモノ候補者。
今回の都知事選では特に、立花隆さん率いる「ホリエモン新党」が見事に話題をかっさらってますね。
もちろんそんなイロモノ新勢力だけでなく、歴戦の強者たちも出馬していることはご存知でしょうか。
「スマイルセラピー」でおなじみのマック赤坂が率いるスマイルセラピー協会からは込山洋さんが出馬しています。
また何かと賛否がはっきりと分かれる山本太郎さんもやっぱり出馬していようですね。
そして政見放送の問題児、後藤輝樹さんも出馬します。
2016年の都知事選での政見放送でまさかの放送禁止用語連発により、半分以上修正されてしまった若き政治家ですね。
一体この後藤輝樹さんとは何者なのか、今回は紹介していきたいと思います。
後藤輝樹さんのコスプレポスター
今、「都知事選ポスター」で検索すると真っ先に現れるのが、「コードギアス」の登場キャラクター「ルルーシュ」に扮した後藤輝樹さんのポスターです。
かなりキワモノ候補者感は満載ですが、検索ワード最上位取れているところからSEO対策はバッチリですね。
「コードギアス」を制作した会社「サンライズ」は後藤輝樹さんのコスプレポスターを受けて、「サンライズおよび製作委員会、作品関係者とは一切関係がありません」と異例のコメントも出しています。
後藤輝樹さんは過去に神奈川県会議員選や目黒区長選挙など計9回の選挙に出馬しており、その全ての選挙にて目を引くポスターを作り続けていました。
一時期自衛隊に務めていたという経歴からでしょうか。
軍服姿でのポスターはなかなか精悍な出立ち。
どことなくアングラ芸人の鳥肌実さんに似ているような気がするのは私だけでしょうか。
これまたギリギリなポスターですね。
昭和のアングラ演劇を連想させるようなデザインのポスターです。
軍服やこのサイケなポスターはサブカル好きにはなかなか刺さるものがあるのではないでしょうか。
なんとなく中野ブロードウェイを連想してしまいます。
同じオタクでも秋葉原ではないんですよね。
こちらは打って変わって、女性誌のようなユニークなポスター。
ピンクを基調としたポスターで、目元や唇もピンク目に加工していますね。
こうしてみるとなかなかの美形です。
後藤輝樹さんって普段は何してるの?
今回10回目の出馬となる後藤輝樹さんですが、一体何者なのでしょうか。
選挙の出馬には毎回300万円の大金が必要となりますが、そのお金をどのように集めているのか気になるところですね。
後藤輝樹さんのHPを覗いてみると、後藤輝樹靈氣道サークルや革命.comといった活動を行っているようですね。
後藤輝樹靈氣道サークルでは靈氣というエネルギーを普及するべく、無料でレクチャーを行っており、サークルのHPでは予約も受け付けています。
また、革命.comでは選挙活動のコンサルのようなことを請け負っており、ポスター制作や相談事を依頼することも可能です。
選挙に関わらず人生相談も可能で、1時間2万円で後藤輝樹さんのお時間をいただけます。
人生相談はまだわかるのですが、9回連続で落選している人に選挙のコンサルを受ける人っているのでしょうか・・・。
Twitterでは後藤・D・輝樹のアカウント名で活動しており、こちらでは寄付金を募っていますね。
一部のネット民からは「意外と公約はまとも」という声が上がっており、なかなか好感度は高い後藤さんですから、結構寄付金集まるんじゃないでしょうか。
どうも普段はバイトや派遣、個人での便利屋といった仕事でお金を貯めて、選挙に臨んでいるようですね。
派手な活動とは裏腹になかなか堅実な一面もあるのがさらに好感度を上げているのかもしれません。
ちなみに今回の都知事選で上げている公約は
・キャッシュレス100%
・電子通貨によるベーシックインカム導入
・都民へのAIによる信用スコア導入
・行政システムオンライン化、行政書類の電子化
・マイクロチップの体内埋め込みOR生体認証システム導入
・デザイナーズベイビー合法化
・東京に25番目の区「仮想特区」を作り、肉体の死後、意識を電脳空間に移して永遠に生きることを可能にする。
といった公約なのですが、なかなかのオーバーテクノロジーが必要となりそうですね。
なんというか、攻殻機動隊の世界じゃないでしょうか。
後藤輝樹さんの根底にある思想はアメリカによる日本の支配からの脱却にあるようで、在日米軍基地の撤去や日本の真の独立などが本当に実現したいことなようです。
政見放送で放送禁止用語を連呼するのも、そもそも一定の言葉の放送を禁止してしまうことは間違っているのではないかという主張の現れであり、奇怪な行動一つ一つにはしっかりとした信念があるようですね。
商売と化する選挙
一昔前まではこうしたイロモノ候補者は落選のたびに損をする、選挙の敗者にしかなりませんでした。
これまでも又吉イエスさんやドクター中松さん、内田裕也さんなど都知事選では様々なイロモノ候補が出馬しては落選するという繰り返しをしてきました。
有権者の側でもまさかイロモノ議員が当選するはずはないと安心し切っており、奇怪な選挙活動をただ面白がっているだけでよかったのです。
しかし立花隆さんの選挙活動がそうしたイロモノ候補者にとっての選挙のあり方をかえてしまったかもしれません。
今はネットでのフォロワー数をお金に変えることのできる時代、評価経済の時代に突入しています。
立花隆さんはYOUTUBERとして出馬し、派手な選挙活動を行ったり政見放送を利用して地上波に出演したりと知名度を上げる目的で選挙を利用しているのです。
するとそれだけ立花さんのYOUTUBEをみる人が増え、登録者数も上がっていくことになります。
選挙のたびに巧妙な知名度集め、資金集めを行う立花さんは選挙というシステムをビジネスに変えてしまったのです。
後藤輝樹さんもまた、Twitterで寄付を募ったり、YOUTUBERとしての活動をしたりとフォロアーを増やせば増やすほど資金を調達できる仕組みを持っています。
例え当選できなくとも、活動が奇抜であればそれだけたくさんの耳目を集め、資金調達をすることができるのです。
私には後藤輝樹さんの真意は分かりませんが、選挙をビジネスと捉える候補者が存在するのは事実。
選挙のシステムを改革し、本気の候補者だけが出馬できる仕組みにしていく必要があるのかもしれません。
もちろんある程度のエンターテインメント性があった方が投票率も上がりますし、公約も分かりやすくなります。
当選するために多少奇抜な選挙活動をすることは戦略の一つとしてかなり有効だとは思います。
ただそれはあくまで「当選」という目的を達成するためになされるべきであって、知名度の向上という副次的なものを主目的にしてしまうのは恐ろしいものを感じてしまいます。
2020年の東京都知事選の政見放送がYouTubeにアップされていて、ニコニコ実況コメント付きのものが特に面白いです。言ってることは完全に中学生男子…
まとめ
難しく考えてしまいがちな選挙にくだけた印象をもたらしてくれるイロモノ候補者たち。
あくまで純粋に当選を目論んで活動をしているなら道化で済むのですが、本当は選挙を混乱させつつ自分の懐を温める、おそろしい狼なのかもしれません。
多くの人たちに馬鹿にされながらも、着実に支持者を増やしている後藤輝樹さん。
はたして道化と狼どちらなのでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!うろたんでした!
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