原作シャイニング キューブリック版とスティーブン・キング版と異なったホラー見解

シャイニング

どうも、うろたん  (@urotan51131875) です!

スティーブン・キングによる名作ホラー小説シャイニングです。

1977年に発表された長編ホラー小説で、スティーブン・キングの長編としては3作目にあたります。

おススメ度は

★★★★ …絶対読んでほしい!

まず、スティーブン・キングの紹介を簡単にするとアメリカのモダンホラー小説の巨匠で多くの映画化、ドラマ化作品があり有名なところだと「キャリー」「IT」「ペット・セマタリー」等がありまして、先日紹介した「ゴールデンボーイ」もその一つ、ホラー以外でも「スタンド・バイ・ミー」や「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」といった感動作品も多く手掛けていて、アメリカ映画界、小説界には無くてはならない人といえるでしょう。日本人にも多くの影響を与えており、「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦や「うしおととら」の藤田和日郎、ミステリー小説界の重鎮、宮部みゆきも影響を受けていると語っております。

映画版の方はブログでもご紹介済みですが、今回原作の文庫版を読んだ感想をお伝えいたします!

どんなストーリーなの?

さて、小説版のシャイニングですが基本的な設定は映画版「シャイニング」と同じで、主な登場人物はたったの4人、小説家志望の元教師であるジャック・トランスと彼の妻のウェンディー、5歳になる息子のダニー、そして「オーバールックホテル」の料理長をしている黒人のデューク・ハロランです。

コロラド州のロッキー山上にある「オーバールックホテル」(展望ホテル)そこは豪華なホテルだが、冬期は雪に覆われ運営が困難な事から冬期に管理人を雇い、ホテルを春まで維持していた。ジャックは自分の戯曲(小説)を書く時間が取れる事を理由にホテルの管理人として紹介してもらうのだが、支配人のアルマンはジャックの事が気に入らず、彼の過去にあった暴力事件や息子にケガをさせた事を問い詰める、ジャックは何とか言い訳をして管理人として雇われる事となった。

ジャックの一家は「オーバールックホテル」の閉鎖に合わせてホテルへ到着する。

一人息子のダニーには不思議な能力があり、「オーバールックホテル」の料理長ハロランは彼に”かがやき”(シャイニング)がある事を伝え、彼に自分と一緒にフロリダに来ないかと持ち掛ける、彼自身も”かがやき”を持つ者としてお互いに心で通じ合う事ができた。結局ダニーはハロランとフロリダにはいかず、ジャックとウェンディと一緒に「オーバールックホテル」で冬を過ごす事になった。その頃から、ダニーの内なる友達のトニーがREDRUMに気をつけろと心で叫ぶのであった。

はじめは何事も無い楽しい日々を過ごす3人であったが、ダニーはこのホテルに自分達以外の何かがいる事を感じ始める。ジャックとウェンディの周りでもおかしな事が起き、少しずつ豪華なホテルに恐れを抱き始める3人。

地下にあった資料からこのホテルで過去に惨劇があった事を知ったジャックは何か霊的なものを敏感に感じるようになる。自分の前任者であるグレイディは冬の間に自分の妻と子供を殺し、自分も自殺しており、その前にも217号室でお金持ちの夫人が死んでいたり、ロイヤルスイートでマフィアによる抗争があったと過去を知るようになる。

ある日、ダニーは217号室に引き寄せられてしまい、そこにある浴室から腐乱した女性が自分を追いかけてきてダニーを襲う。首に絞められたアザを作ったダニーは両親に217号室であった事を話すが二人とも取り合ってもらえず、ジャックは仕方がなく217号室へ入るのだが、彼も浴室からおかしな気配を感じ取ってしまう。しかし2人には何も無かったと言いやり過ごすのであった。

その後も「オーバールックホテル」でおかしな事が次々と起こりジャックも平常心ではいられなくなっていく…トニーが警告したREDRUMとはMURDER(殺人)の事であった。

フロリダでバカンスを楽しんでいたハロランにダニーの心の叫びが届いてしまう。ハロランは「オーバールックホテル」に向かうのであった。

キューブリック版とスティーブン・キング版の相違点

スタンリー・キューブリック監督による「シャイニング」映画版と原作である「シャイニング」は何が違うのでしょうか。

映画版の「シャイニング」を観たスティーブン・キングは「この映画は冷たい。私の原作には熱があるんだ」と言ってキューブリック版の「シャイニング」否定しました。

実際に原作を読んでみてなるほど。とわたしも感じましたね~。

映画版の「シャイニング」は映画という時間の制約もある事から、どうしても3人に対しての詳しい説明が足りないんですね。何故ジャックが「オーバールックホテル」の管理人になるのか、ジャックとウェンディの夫婦仲はどうなのか?ジャックはお酒を飲まないの原因は?ダニーの力はどんなものなのか、「オーバールック」ホテルでどうして怪奇現象が起きるのか?といった事が映画版では語られていないんです。そのため、ジャックが何故か急におかしくなったと感じてしまったり、ダニーの”かがやき”とは何なのか?ダニーだけにわかる友達の「トニー」とは何なのかよくわからないんですね。

大まかな枠組みだけを使ってスタンリー・キューブリックなりに「シャイニング」という物語を作り直した。という感じが一番しっくりくるでしょうか。

しかし、キューブリック版の「シャイニング」は映画として名作として語られるように、とても素晴らしいさ君品です、ジャック・ニコルソンの演技も完全に狂気と化したジャックを演じきっており、音楽や映像美もとても素晴らしく、いろいろなアイコンとしても注目を浴びておりますよね。かくいう僕もエレベーターからあふれ出る血のシーン(これはマトリックスの爆破の炎のシーンでオマージュされてました)や双子の姉妹の登場シーン、REDRUMの見せ方も含め完成された映画である事は確かなので原作も映画もどちらも魅力があります。

映画版と小説版の大きな違いは最後の結末です。この箇所が全く違ったものになるので、原作を読んでいないかたはまた違ったエンディングを楽しむことができますよ。

小説版のネタバレと感想

さて、小説版ですがジャックの過去っていうのが意外と重要な要素なんだと思いました。

ジャックが教師をやっていた時にカンニングをした生徒を罰してその生徒が腹いせにジャックの車のタイヤの空気をナイフで抜いちゃうんですね。それに癇癪を起したジャックが彼を殴ってしまい教師の職を辞する事になります。他にも彼はアル中である時、ダニーが彼の部屋へ勝手に入ってしまい彼の書きかけの現行を床にまき散らしてしかもビールをそこにこぼしてしまうんです、またも癇癪を起してしまったジャックは気が付くとダニーの腕を折ってしまい、それがジャック自身にもウィンディにもある種のトラウマになってしまうんです。オーバールックホテルで管理人を初めてからもその事はずっとこの家族の中でついて回るのがストーリーの重要なファクターになっていると感じました。

生垣動物の件など説明したい事はたくさんありますが、なんといっても個人的に好きなシーンは終盤「オーバールック」という霊に取りつかれてしまったジャックがダニーの声で一瞬だけ自分を取り戻しダニーに向かって「ここから逃げるんだ。急いで。そして忘れるな、パパがどれだけお前を愛しているかを」と言うんですね。もう泣けちゃいますよこのシーンは子供がいなかったらここまで心には響かなかったかもしれませんけど、僕も一人息子がいるので、自分がこんな事になったら子供にこう言えるパパになりたいですね。

そしてなんといっても映画版では無かった、ダニーとジャックの対決シーンがあるんですよ、映画ではダニーはとにかくウェンディと逃げ回るんですけど、小説版はダニーが結構強くてとても5歳の言動には思えなく、まさに”かがやき”(シャイニング)を発揮するんですね。

そして、ダニーはジャックに忘れていた事を伝えるんです。ボイラーの温度を調節していないという事を。

ボイラーを止めに行くジャックですが、敢無く「オーバールック」ホテルは爆発!助けに来ていたハロランがウェンディとダニーを抱きかかえて脱出します。

ハロランも映画だとジャックに殺されてしまうんですが、小説版は無事にウェンディとダニーを助けるんですね~。(しかも小説だと髪型アフロだし)

そこですんなり終わらせないスティーブン・キングも最高です。

スノーモービルに二人を乗せて資材小屋に毛布を取りにハロランは行くのですが、そこでジャックが持っていた木槌と同じ種類のものを手に取ってしまうと、「オーバールック」の霊が彼に二人を殺すように囁くんですね。

おいおいっ!まだ終わってないのかよ~!ってびっくり!

ですが、ハロランはその誘惑に何とか打ち勝ってスノーモービルで逃げ出す事に成功するんですね。

それから時が過ぎて夏になった頃にハロランを訪ねてウェンディとダニーがメイン州の山中にきます。

そこでのダニーとハロランの会話もグッとくるものがありますね。

ダニー「いつまでも僕の友達でいてくれる?」

ハロラン「いるとも、おまえさんが望むかぎりな」

完全にハロランのファンになっちゃいますね。かっこいい~!小説のハロランはかなり男前なんです、ハロランが「オーバールック」に向かうのに何度もトラブルに見舞われながらもダニーのために頑張るシーンは気が付くとハロランを応援している自分がいましたもん(笑)

という事で、スティーブン・キングによる「シャイニング」は映画版と全く違う面白さを提供してくれました。

こうなるとスティーブン・キングの「シャイニング」をできるだけ忠実に描いたドラマ版の「シャイニング」も気になっちゃいますよね。

★★★★

最後まで読んでいただきありがとうございました、 うろたん  (@urotan51131875) でした。

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